以前書いた記事でも触れましたが、最近、室内楽をよく聴いています。
と言っても、コンサートに行くのはまれで、主に配信で聴いています。
今よく聴いているのが、Rosamunde Quartett München。日本語では「ロザムンデ四重奏団」という表記をよく見かけます。
名前の由来は、シューベルトの弦楽四重奏曲第13番《ロザムンデ》にあるそうです。
演奏については、私はどうにも言語化がうまくないのですが、とても好きで、ずっと聴いています。
で、今日は何について書くかと言うと、この「ロザムンデ」とはなんぞや?というお話です。
まず、いつものようにドイツ語辞典Dudenを引いてみました。
weiblicher Vorname(女性名)
以上。
……いや、それはそうだろうけど!
ロザムンド・パイクという女優さんもいるので、女性名なのはうっすら分かっています。
もっと何かあると思ったんだけどなぁ。
ここで私は予想しました。
- 「ロザ」:薔薇と関係あるのでは?
- 「ムンデ」:モンドセレクションの「モンド」となんとなく響きが似ているので、「世界」みたいな意味だったりするのでは?
調べてみると、この予測は大外れ。
Rosamundeの語源には複数の説明がありますが、その一つでは、古いゲルマン語の
hros + munt
に由来するとされています。
hrosは「馬」、muntは「保護・守護」。つまり、単純に分ければ、
馬 + 保護。
……馬?薔薇じゃなくて?
一方、名前の前半を hruod(名声・名誉) に求める説明もあります。
その場合は、
hruod + munt
名声・名誉 + 保護・守護。
そこから 「名誉ある守護者」 といった意味に解釈されています。
なるほど。
こちらの方が、現代人の感覚では人名らしく聞こえる気がします。私の中にわずかに残る中二病も、少し反応する名前です。
では、最初に予想した「薔薇」と「世界」は完全な的外れだったのか。
と思ったら、そうでもありませんでした。
後世にはRosamundという名前が、ラテン語の
- rosa munda(清らかな薔薇)
- rosa mundi(世界の薔薇)
と結びつけて解釈されることもあったそうです。
つまり、「ロザって薔薇では?」、「ムンデって世界では?」という私の連想。
本来の語源としては違うのに、後世の人も似た方向に考えていたらしい。……少し安心しました!
日本の名前でも、もともとの由来とは別に、字面とか響きから新しく意味を重ねるってことありますよね。と言いつつ、すぐに具体例が出てこないんですけど。
以前書いた「ミュッケンベルガー」という姓の記事でも思いましたが、人の名前というものは、やはり奥深い。
薔薇だの世界だの予測すること自体は楽しいんですけどね。
ちゃんと調べながら、これからも寄り道していきたいと思います。
出典・参考資料
- Duden Online 「Rosamunde」
- Deutschlandfunk Kultur「Mit Cello und Gitarre auf Schuberts Wegen」
- Behind the Name「Rosamund」
- baby-vornamen.de「Rosamunde」
- wissen.de「Rosamunde」
