けっこう前の話になるのですが、ドイツ語講座で、過去のことを表す言い方を習いました。
sein / haben + 過去分詞で過去のことを表すそうな。
実はその当時、私の家の近くでクマが出没していました。せっかくなので、このことをドイツ語でどう言うのか先生に質問してみました。
先生が例として出したのが、
- Der Bär ist gekommen.(クマが来た)
- Der Bär ist gelaufen.(クマが走った)
という文でした。
kommen は場所の移動を表す動詞なので、完了形では一般に haben ではなく sein を使うとのこと。laufen も、ここでは sein を使います。
なるほど。まさに我が家の近くで起こった現象です。
その後もクマによる被害のニュースをたびたび目にします。特に親戚が多く暮らす秋田県のニュースを見ると、他人事ではないなと思っていました。
では、日本のクマ被害を扱ったドイツ語の記事はあるのでしょうか。
調べていて見つけたのが、ドイツ国際放送DWが2025年11月5日に掲載した記事です。
„Japans Militär wird wegen Bärenattacken entsandt“
(クマの襲撃を受け、日本の自衛隊が派遣される)
Militär は「軍隊」ですが、ここでは自衛隊と訳すのが適切でしょう。
そして読んでいると、見慣れた地名が出てきました。
Akita。秋田です。
さらに、県北の鹿角市も登場します。
秋田にはたくさんいいところがあるのに、ドイツ語のニュースでクマ被害によって登場するとは。ちょっと悲しい。
DWの記事では、鹿角市長の言葉として、こんな一文も紹介されていました。
„Die Menschen spüren die Gefahr jeden Tag.“
(人々は毎日、危険を感じています)
die Menschen は「人々」、die Gefahr は「危険」、jeden Tag は「毎日」。
難しい単語が並ぶニュース記事の中で、この一文は私にも比較的わかりやすいドイツ語でした。
読めた。読めたのですが、内容はまったく喜べません。
講座で覚えた Der Bär ist gekommen. は、完了形を学ぶための例文でした。それがドイツ語のニュースを読んでみると、自分になじみのある秋田で感じられている危険の話につながっていました。
そして記事の後半では、話が日本全体に戻り、日本に生息するクマについても説明されています。
ヒグマについて書かれた一文には、以下の表現が用いられていました。
„[…] schneller laufen als Menschen.“
(人間より速く走る)
……laufen。
先生に教わったもう一つの例文、Der Bär ist gelaufen. まで戻ってきました。
しかも、人間より速い。
……それはとんでもない Gefahr です。
出典・参考資料
- DW.com「Japans Militär wird wegen Bärenattacken entsandt」(2025年11月5日)
- Duden「Perfektbildung mit „haben“/„sein“」、「laufen」
