ドイツ語のテキストを予習していたら、Büro という単語が出てきました。
意味は「事務所」、「オフィス」。
オフィスって言われてもな、どうもイメージが湧かないんですよね。
なんでかというと、Büro、この響きです。
どうしても綴り違いの人名、ビューロー(Bülow)さんを思い出してしまうのです。
いたよね。『銀河英雄伝説』にフォルカー・アクセル・フォン・ビューローって。
綴りは Volker Axel von Bülow。もちろん Büro ではありません。
あの人、良いキャラクターだよなぁ……特に第98話「終わりなき鎮魂曲」がさ……。
さらにベルリン・フィルの歴史には、ハンス・フォン・ビューロー(Hans von Bülow)という人物も登場します。
綴りは違うし、rとlで発音が違うのもわかっているんですけど、なんだかそっちに引っ張られてしまうのです。
話を戻します。
Büroをドイツ語辞典Dudenで調べてみました。
第一の意味は、企業や組織などで書類仕事や事務・管理業務を行う Arbeitsraum。つまり「仕事をする部屋」です。
さらに Geschäftsstelle(事務所・営業所)という意味もあり、次の例文が載っています。
die Firma unterhält Büros in verschiedenen Städten.
(その会社は、さまざまな都市に事務所を置いている)
実際の企業サイトも見てみました。三井物産ドイツ法人は、三井物産は62か国に120のBürosを持つと説明しています。
三井物産という会社があり、世界各地にBürosがある。
なんとなく、イメージがつかめてきたかも。
ちなみに、Dudenで語源を見ると、Büroはフランス語 bureau に由来するとあります。さらに遡ると「粗い毛織物」に行き着くのですが、その話はいったんさておきます。
bureau。
……あれ、どこかで見たことがあると思ったら。
Federal Bureau of Investigation。
FBI! 連邦捜査局!
モルダー! スカリー! クラリス!……あとフーヴァー!
さて、現在の英語bureauとドイツ語Büroは、意味の範囲が完全に重なるわけではありません。
英語 bureau には「政府の局・部局」や「報道機関の支局」などの意味があり、FBIのBureauは政府の部局を表す用法です。
一方、語源を同じくする現在のドイツ語Büroは、「オフィス」、「事務所」、「仕事部屋」などの意味で広く使われます。
意味するところはまったく同じではありませんが、いずれもフランス語のbureauにつながっています。
なーんだ、Büroとbureau、君たちはつながっていたのか。
そう思うと、急にこの単語は記憶に定着しました。
Büroを見たとき、ピンとこなかったのは文字数が違うし、üがあったからでしょうか。
「う、ドイツ語が来た」
と身構えてしまったのかもしれません。
Büro → bureau → FBI (最後なんか違う)
これなら今度は忘れない気がします。
銀河帝国とベルリン・フィルを経由しないで、素直に辞書をめくっていればよかったかも。
出典・参考資料
- Duden Online「Büro」
- Mitsui & Co. Deutschland GmbH「Karriere」
- Merriam-Webster「BUREAU Definition & Meaning」
- FBI(.gov)「What does the FBI stand for?」
