【辞書をめくる】KopfをDudenで調べたら、「Frauen und Autos」が気になった

ドイツ語

先日、ドイツ語講座の同期と話していて、Kopf(頭)という単語の話になりました。

Dickkopf(頑固者)や Hitzkopf(怒りっぽい人)など、Kopfのつく言葉はいろいろあります。

そういえば、Kopf そのものをちゃんと辞書で読んだことはなかったな。

ということで、いつものようにドイツ語辞典Dudenを開いてみました。

 

Kopf といえば、まず思い浮かぶのは「頭」です。

また、人そのものを指したり、思考や意志に関係する意味で使われたりもしています。

その用例を眺めていると、こんな一文がありました。

Er hat nur Frauen und Autos im Kopf.
(彼の頭には女性と車のことしかない)

ちなみに、私の独和辞書に載っている Kopf の例文もよく似ています。

Er hat nur Mädchen und Autos im Kopf.
(彼の頭には女の子と車のことしかない)

Frauen und Autos. Mädchen und Autos.

私はこの組み合わせになんとなく一昔前の男性像を感じます。これはこれでユーモラスで覚えやすいかも。

 

この例文を読んで私が誰をまず思い出したかというと、漫画『頭文字D』の樹です、武内樹。

車への憧れが強く、恋愛にも興味津々。なんだかこの例文が似合いそうなキャラクターです。

もう一つ思い出したのが、ジョージ・ルーカス監督の映画『アメリカン・グラフィティ』(American Graffiti)。

舞台は1962年のアメリカ。若者たちが車で街を流しながら過ごす一夜が描かれ、そこには車も恋愛も登場します。

私がこれらの例文をどこか微笑ましく感じたのは、こうした作品を通じて見てきた「車と恋愛」のイメージもあるのかもしれません。

 

さて、Kopf に話を戻します。

先ほどの例文では、etwas im Kopf haben という表現が使われていました。

Dudenにはほかにも、Kopfを思考や記憶に関係づけた表現がいくつも載っています。

日本語でも「頭にある」、「頭から離れない」、「頭がいっぱい」などと言いますよね。

身体の「頭」から思考へ意味が広がっているところは、ドイツ語でもどこか親しみを感じます。

せっかくなので、私も作ってみました。

Ich habe nur Geld und Essen im Kopf.
(私の頭にはお金と食べ物のことしかない)

えらく庶民的なんですけど、これ本当のことなのでしかたないですね。

お金はすごく大事だし、美味しい食べ物を食べたいし。

車のことも考えることはありますが、

「今乗ってる車、今故障したらどうしよう。買い替えるお金あったっけ」

「評判のレストランが気になるなぁ、車で何分かかるかな」

みたいな感じで、結局お金と食べ物の話です。

Kopfという単語の意味を調べていたら、思いがけず自分の頭の中の生活感まで見えてしまいました。

 

出典・参考資料

  • Duden Online「Kopf」
  • 根本道也ほか編集・執筆『アポロン独和辞典』第5版、同学社、1998年2月
  • Lucasfilm Ltd.「American Graffiti」
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